Perfume 3rd TOUR "JPN" 追加公演 武道館 に行ってきたよ
蜘蛛の巣と宝石
武道館初日の 5/8 にもなすすべなく捕らわれたレーザービームの蜘蛛の巣に、この日もまた無抵抗に捕らわれちゃった。好きなものの前では無抵抗なんだからしょうがない。
この日ののっちのトークでも出ていたけど、オープニングからの流れの序盤での彼女たちはまさに見るからに宝石。
光を乱反射するシルバーの衣装に身を包みながら VOICE で「キュンとする一瞬の恋が輝く宝石みたいに続くなら」と歌うのを聴いていて、映像とか音楽とか歌詞とか、知覚するさまざまな事象がシンクロしてしまって、もう完璧に別世界に飛ばされた気分。自分から飛んだというより、まさに「飛ばされた」。
そこからエレクトロ・ワールド、ワンルーム・ディスコなんだから、ひたすら飛ばされてる感がグングン加速するんだよ。
かしゆかに誘われる浮遊
そしてトークをはさんでのかしゆかメインパート(勝手にそう呼んでます)の第2部。
メルヘンな、そしてどこか少し儚げな曲たちのおかげで、気分は加速感から浮遊感のようなものに変化。
もちろん3人で Perfume なんだけど、申し訳ないけどこのパートはもうホントにかしゆかばかりに目が行ってしまいました。ただし、のっちがマイクを盛大に落とした瞬間を除きます(爆)。
あー、かしゆか、うすうすは気づいていたんだけど、キミが稀有な存在なんだと明確に認識してしまったので、自白しますがボクはもう虜です。
ツンデレにギアチェンジ
でももちろん Perfume はふわふわだけ終わるわけじゃない。
ここから大好物の怒涛のクラブ Perfume へとギアを一気に上げて熱量が増していく。
そのプロローグは music by 中田ヤスタカ による JPN スペシャル!
低音噴かせ気味の音楽と無機質幾何学模様の踊る映像と、そして映像&生身の Perfume の3人のシンクロワーク。昨年末の紅白で嵐もやっていた映像と生身のコラボのアレです。2009年の直角二等辺三角形 TOUR のときのedgeの演出といい、このパートの作品としての進化とトリップ感の深化には毎回唸らされます。
そして2009年の edge に相当するのがアルバム JPN からの GLITTER。これはレーザー光線を操る女神たちとでもいうような演出。正直なところ、GLITTER 自体は自分にあまり響いていなかった曲なんだけど、足元から円状に天に向かうレーザー光線と戯れるかのような演出はなかなか武道館向きだった。レーザー光線の先に天井の日の丸とか見えちゃって武道館にいることを気づかされたりもして。
そして“ツンデレメドレー”で翻弄しまくるわけです。え、その曲の後に、あ、そうつなげるの、お、戻るのかい!みたいな感じで。
意思と無意識の間で飛ぶ狂乱
トークをはさんでの新曲披露なコミュニケーション。
なんか狭い範囲でのダンスにちょっと前の Perfume を思い出して懐かしく思っていると、前回の武道館では中心的な楽曲だったポリリズムで終演に向けたガソリンを一気に注いでくれる。でもここで最高潮じゃない。
この日のボクの最高潮はのっちの煽りで幕を開けました。
「ほら飛ぶんだよ!!!」
PTA のコーナー、外内外外内外内内の振り付けのとこでジャンプしている観客が少ないと見るやのっちがサディスティックに煽る。
観客の(主に男子たちなんだろうけど)「おおー」という低音の地を這うような驚きの歓声がひろがったと思うや否や、絶叫のテンションでジャンプする狂乱の観客。
この狂乱の一人になれてすごく高まったし、もういろいろと前のめり!
そして FAKE IT !!!!!
もうこのときは己の確固たる意思で、でも絶叫の無意識で飛びまくりました!
左足の指何本かつりかけました!
ちょっと FAKE IT のときの興奮は言い表しにくいな。いままでで一番キタな。
ジェニー、チョコレイトディスコと続けてくれちゃうんだから燃え尽きた感は気持ちよかったな。
アンコールでは新曲の Spring of Life も。
この日は最初から低音効かせた音響だったのだけど、低音あげた Spring of Life はまた別物に聴こえて新たな曲のよさに気づいた。
なので次の日からはスマホのイコライザーも似た感じに調整しましたよ。
それにしても、特にのっちとあ~ちゃんのリミッターが外れてる感が素敵だった。
のっちは最初からトークもめずらしく決まってたし(笑)、たぶんマイク落としてタガがはずれたんだろうけど(笑)、ドS な煽りでボクの恋心もレベルがひとつ上がった。
あとあ~ちゃん。早見優の曲の素敵な歌声。というか歌唱力!そして観客の一体感に心の底から感激してるあの表情。感動してるあの表情。なんかすごく人間的な魅力が眩しいほど発散されていて、もしかしたら初めてあ~ちゃんの素敵さに気付かされたのかもしれない。
かしゆかは前述の自白のとおり。存在、たたずまい、まわりと少し温度が違う感じの空気感。いつも思うけどなんでか表現しにくい、でも明らかに他とは毛色が違う魅力なんだよな。そこにいてくれればそれでいい。それがかしゆか。
最後にちょっとだけ蛇足。
まあ本人たちが望んでか望まないでか、実際のところはわからないんだけど、トークの中では“世界進出”にも触れるわけです。メーカー移籍にも。
観客たちは(皆ではないだろうけど)声をそろえて「おめでとー」って叫ぶわけです。
でもそこは個人的にはちょっと違和感。あの人間的なあ~ちゃんが話しても、自分にはなんか“言わされてる感”が感じとれたし、かしゆかの表情はあきらかに観客のおめでとうって歓声にシンクロしてなかった。
だけどなにもそんなところは批判するつもりも何にもなくて。
8日のトークのときにあ~ちゃんが笑顔で「日本のPerfumeとして」って言ってたのが個人的にも違和感のない立ち位置で。
もともとなにをもって世界進出かなんて定義しようもないし、海外でライブをして売れっ子になったとしても、また東京や埼玉やっていう日本でボクたちが狂乱するパフォーマンスを見せてくれて、ボクたちをほっこりさせるトークをしてくれて、ボクたちに帰路でのあの充実感をまた与えてくれるなら、やっぱり Perfume はボクにとって最高のアイドルだと思うので。はい。そう思います。