THE YELLOW MONKEY の デビュー20周年企画に乗ってみたよ

ビックウェーブに乗り切れずにいたら総選挙イベントの熱も少し冷めてきた今日この頃。とはいえ、このイベントを経て自分もAKBの娘たちのことは以前よりもだいぶ覚えましたので、やはり国民的行事であったことは否定できないですね。なのでそのビックウェーブにそれなりに乗っかっても面白かったんじゃないかという後悔も多少はありまして。

 

そんなときに目にしたこの企画!

http://natalie.mu/music/pp/theyellowmonkey02

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この総選挙には自分が乗るしかないと!

 

 で、いろいろ考えて楽曲をセレクトしてみようとしたのですが、これが全然決まらない。なにせイエモンには相当の思い入れがあるので選ぶ基準が決まらない。。。

そこで思い出したのが過去の吉井さんのインタビュー記事での「リスナーの心に傷跡を残すようなバンドになりたい」的な趣旨の発言。

どの曲にも大なり小なり傷跡を残されているのですが、あらためて思い出深い曲をざーっと聴いてみて、その時の心の揺れ具合に正直になって3曲を選んでみました。

 

3位 悲しき ASIAN BOY

“ROCK STAR” とどちらにするかですごく悩んだのですが、カラオケでバイト仲間たちと奪うように歌いあった記憶とともに、その当時の淡い思い出たちが襲いかかってくる感覚を覚えた“悲しきASIAN BOY”をセレクト。

 

「暁に

  果てるまで

    悲しき

      ASIAN BOOOOOOY!!!!!」

 

という、曲冒頭でのライブでの吉井さんの絶叫がいまでも鮮明にこだまします!

 

2位 バラ色の日々 

イエモン後期の作品で、初めて外からプロデューサー・朝本浩文さんを招いての実験的な楽曲。

当時はかなり賛否両論ありましたね。イエモンってやっぱり吉井和哉さんの世界観があって何ぼのバンドなのにプロデューサーに音を委ねるとは何事だと。

たしかにいまでもそんな感情は私にもありますね。ある程度オトナとして割り切って「イエモン第2期」をスタートさせるべき時期だったのは理解できるのですが。

でもなんかこの曲は好きなんですよね。なんとも言えぬ宙ぶらりんで納得しきれない状況ながらも、その中でなんとか希望を見出してもがいて少しづつ前進していこうという、そんな決意を感じさせる歌詞がすごく好きです。歌うとその歌詞に陶酔してしまいます。

 

1位 SO YOUNG 

もうこれは日本ロック史にのこる超名曲だと思ってます。

イエモンの究極最終進化形態だと思ってます。

イエモンはこの曲で燃え尽きました。燃え尽きていたはずです。矢吹ジョーが白い灰になったように。正確に言うと、イエモンとしての吉井和哉さんが白い灰になったのだと。

 

イエモン第2期」が必要だったのはまさにこの曲で燃え尽きたから、「イエモン第1期」がこの曲で終止符を打たれたから。だからこの曲でイエモンは一度死んだのだと思っています。

この曲を生み出してしまった以上、吉井さんにとっては、その後に器用にイエモンらしい曲たちを生み出すことがなんとなく嘘くさくなってしまったんだと思うんですよね。だからもうイエモンでいることが辛くなって「脱退したい」なんてことをメンバーに打ち明けたんだと思います。それくらいの吉井和哉さんの全身全霊が込められた楽曲がSO YOUNGなんでしょう。いちファンが勝手に妄想しているだけですけど。

でもそんなバンド生命を絞りきるような何かを自然に感じとれてしまう曲なので、ただ聴いているだけでなんとなく涙ぐんでしまいますし、そして自分にとって断トツのナンバーワンだと再認識させられます。

 

 

こうやって選んでみると、意外にもイエモン初期の頃の妖艶な楽曲がなかったですね。他人と比べるとちょっと異色なセレクトですかね?

たぶんやっぱり自分は歌詞に惹かれがちだからというのがあるんだと思います。どのアーティストさんもそうなのかもしれませんが、年齢や経験を重ねると歌詞って無駄な何かをそぎ落とした、シンプルで、そしてシャープなものになっていきますよね。たぶんそういうのが大好物なんだと思うんです。そこらへんで心が揺れるんでしょうね。聴き手自身の私が不本意にも年齢を重ねているというのもあるでしょうが(笑)。